4巻を全頁をPDFファイルにてご覧いただけます。
〇原著
・薬物黄疸......................................村田夏樹
薬物黄症は薬剤アレルギー性肝障害によってひ き起乙されると考えられている. そこで,アレルギーと呼ぶためには抗原に対する抗体の証明が必要であるが,その抗体は証明さ れていない.しかし, 1. 特定の薬剤がどく少数の 特定者に対してのみ肝障害をひき起こす. 2. 薬 剤投与から肝障害の発現までに潜伏期聞があり,過敏症を思わせる前駆症状がみられる. 3. 黄痘 が消退した後に同一薬剤を少量再投与すると,黄 症の再発がみられる. 4. しばしば脱感作が可能である.ことなどがアレルギーと考えられる根拠になっている. そこで,現在までに黄痘を生じることがある薬剤として報告されたものをみると表1に示すようである. このようにアレルギー 性肝障害を起こしうる薬剤はかなり広範囲に及んでいる. 著者も最近感冒治療薬”ダン”の内服によりア ミノピリンに起因した薬物黄痘の1例を経験した ので, 自験例を中心にして2. 3の考察を加えた いと思う.
・腸嬬道冗進剤シナパンの使用経験......................................渡辺三喜男,掘出礼二,小野辰久
開腹術後の腸管麻痔を予防する為,嬬動冗進剤として,交感神経抑制剤イミダリン,副交感神経 興奮剤ワゴスチグミン,二次的副交感神経興奮剤 ノマントーノレを使用して来たが,今度森下製薬から 提供された高濃度パンチノール液であるシナパンを試用したのでその経験を報告する.
〒650-0047 神戸市中央区港島南町2丁目2番地
神戸市立医療センター中央市民病院 南館3階
Tel.078-940-0156 Fax.078-306-2870
© Kobe City Hospital Organization, All rights reserved.